儲かる農業につなげる。海と陸の循環が地球を作る
ここでは、儲かる農業を目指すために長年培ってきた手法をご紹介していきます。
まず農業を長く安定して続けていくために、病気に罹りづらく長く収穫を続けていくことが大切です。
きちんと育てられる様になれば次に考えていくことは「美味しくする」を目指すことです。
病気にかかってしまう農家さんの作物は収量こそ少ないものの意外と美味しかったりします。この理由はある程度のストレスを作物に与えることは実にエネルギーを蓄えようとする生理作用が働くためだと考えております。しかし、病気に罹るということはストレスに耐えられない状態やストレスを掛け過ぎと言うことも考えられます。この「収量を伸ばす」と「美味しくする」は関係性があり両方を伸ばす事は難しいと考えられがちですが、売上を伸ばす観点で必ず最適値があります。この最適値を一緒に見つけられればと思っております。
まずは、全体の流れをざっくり認識しておいた方が分かりやすいと思います。
1.土づくり 2.根づくり 3.実づくりです。
当たり前すぎる内容ですが、それぞれの役割、行程をしっかり理解しておくことが大切です。
ここでは、結果からたどってみていきます
実づくり
トマトであれば、最終的に大きく、真っ赤に実がなり、青臭くなく美味しく食べて欲しいと思います。
そのためにはしっかりとショ糖の転流を促して樹全体のデンプン(糖)を実に送りたいです。
ショ糖の転流を促す肥料といえば、「カリウム」です。そのため、収穫時期前にはカリウムが必要であることが分かります。カリウムはリン酸と結合して吸収されるため、リン酸も必要であることが分かります。また、デンプンはどのように作られるかと言うと大気中の二酸化炭素CO2と地中の水分H2Oを合成して作ります。これを炭水化物と言います。炭水化物の合成を促すのは「光合成」です。なので、実づくりの際には晴天が続くことが望ましいと言えます。しかし、自然は操れないので、光合成効率を上げる工夫をしておくことが大切です。
それは、葉の健康です。光合成をする色素はクロロフィルといいますが、これらはマグネシウムやカルシウムといった要素で構成されており、他にも鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛といった微量要素が必要になります。葉の光合成能力を高めるためにも微量要素を含むミネラルを与える必要があります。だから、あらゆるミネラルが豊富な「海藻」を進めていることになります。
まとめ1.実づくりには「カリウム」そして糖を作るには葉を元気にするミネラルが必要
樹づくり
次に根づくりに入る前に樹を大きくするための話をします。光合成能力を上げるために葉の健康の話をしましたが、そのために大切なのは樹勢です。葉自体も健康の維持にエネルギーを使用します。そのため葉が多すぎても実に栄養がいかなくなるので、ある程度の剪定は必要になりますがここでは割愛します。樹を大きくするために必要なのは窒素です。窒素はタンパク質の原料です。窒素はエネルギーでもあり体の構成する要素でもあります。
樹が大きくなるにつれて必要な窒素量は増えていくので厳密には追肥の量は増やしていく必要があります。しかし、多くの農家様は窒素過多になっているため葉の健康に重きを置いてお話いたします。窒素過多になると、葉が青々と濃くなります。一見よさそうに見えますが健康な葉は薄い緑色です。自然の草と比較するとイチゴの葉が濃いと感じる人が多いと思います。窒素は少なすぎても多すぎてもダメです。窒素が多い樹は人に例えると生活習慣病状態です。しかし、樹を大きくするには窒素が大切です。この矛盾を解決するためには窒素の消化を促すという考え方が重要です。窒素はアミノ酸をタンパク質に合成するという仮定があります。ここでの合成もやはり、光合成が必要になります。光合成により樹の細胞「ミトコンドリア」が活性化します。このミトコンドリアは酸をエネルギーとして活性化します。
酸といえばやはり「リン酸」です。ほかにもクエン酸や酢酸などがありますが、樹の体液を酸性にすることで窒素の消化を促してくれます。窒素の消化を促せば樹は大きくなり窒素の肥料を与えると大きく健康に育ち実づくりの基盤ができます。この消化を促すリン酸の吸収に必要なのはカルシウム、マグネシウムです。さらに、微量要素である亜鉛は光合成に必要なオーキシンの分泌を促すため窒素消化の過程では必要不可欠です。これら微量要素を含むミネラルの吸収をするための基盤、即ち根づくりが大切になります。
まとめ2.樹勢を良くするには「リン酸」。この肥効を良くする根づくりが大切になる
根づくり
根は窒素やリン酸、カリウムと言った多量要素を吸収するためのごぼう根という太い根とホウ素、マンガン、亜鉛、鉄など微量要素を吸収するための細根で構成されます。これらをたっぷり吸収する根の大きさが無ければ「樹勢を強く→実づくり」とつなげることはできません。
では、この根を張らせるために必要なのは何かを考えます。それは、やはりリン酸です。さらには、サイトカイニンという植物ホルモンの分泌です。サイトカイニンを促すには海藻エキスが良いと考えております。サイトカイニンの分泌を促すには風が必要ですが、自然作用のためここでは割愛します。
リン酸の吸収を促すにはカルシウム、マグネシウムと言ったミネラルが必要ですが、他にも菌根菌という植物と共生する菌の活性です。人もご飯を食べ胃の中の微生物が消化し吸収を良くしますが同じ考えです。すなわち根張の良くするということは胃袋を大きくすることと一緒です。根張りを良くするには適度な水分と適度な肥料環境が大切です。根自身も生きるために栄養源を探そうと広げていきます。
すなわち水分や肥料濃度が濃いと根を張る必要がないと判断し、根の広がりが小さくなります。そのため肥料成分は最初は控えた方が良いと考えることができます。また菌根菌は根から出す根酸をエネルギーにして地中の有機物を分解し、根からの養分の吸収を促しますので、地中の有機物は豊富にしておく必要があります。
まとめ3.根づくりにはやはり「リン酸」。
サイトカイニン(海藻エキス)の補給そして有機が必要
土づくり
そして基本になる土づくりになります。根は微生物とともに生きています。微生物は有機物をエサにしており、無機物はエサにできません。そのため、有機物は必ず必要になります。また、根張を良くすることが大事と話しましたので、根張を良くするための視点で土づくりについて説明していきます。
根張を良くするにはやはり、柔らかなフカフカ土が必要です。そして、適度な水分を作るためには土壌中に隙間が必要です。この隙間は微生物が作ってくれます。この事を団粒の形成と言います。この隙間が大きいと酸素が供給されます。酸素を供給する目的は根腐れを抑えるためです。
では、微生物が多く住める環境にするにはを考えていきます。微生物の棲家を与えるにはゼオライトが手軽でお勧めです。ゼオライトは1g中の表面積は100m2以上と言われております。さらにゼオライトはミネラルが含まれますので、根に必要な養分も補給できます。加えて木炭も多孔質であるため、菌根菌の棲家となりリン酸の吸収能力を上げてくれます。微生物の棲家を与えることができればあとはエサが必要です。
この微生物のエサは牛糞堆肥がお勧めです。腐葉土も良いですが、なかなか手に入らないです。というのも腐葉土は7~8年かけて枯れ葉を発酵していきます。牛糞の場合は牧草を一度牛の胃袋に通しているためかなり発酵を進めたことになります。ここで注意が必要なのは完熟堆肥であることです。
牛糞の完熟発酵には5年かかると言われます。未熟の牛糞は硫化水素を発生させ根腐れの原因となります。そのため完熟の牛糞堆肥をエサとして使用します。魚粉や骨粉等は微生物のエサにならないのかという疑問が出ますが、これらは肥料としての要素では非常に有効ですが、土づくりの視点では有効ではありません。
まとめ4.微生物の棲家としてはゼオライトがおすすめ!
大事な指標でC/N比と言うものがあります。有機物中の炭素と窒素の比率です。堆肥の中では牛糞は割と高めですが、鶏糞や油粕、魚粉と動物性有機物になるにつれて値が小さくなります。すなわち炭素分の多い(C/N大)有機物は団粒の形成に大きく貢献し窒素分の高い(C/N小)魚粉等は肥料として作用してくれます。一方バーク堆肥などは安いですが、C/Nが大きすぎて分解にかなり時間がかかりますので弊社では丁度良い完熟の牛糞堆肥そしてゼオライトの組み合わせで土づくりを目指します。
これにより根づくりの準備が整います。ここまでサクッと話してきましたが、結論から考えていくと土づくりの重要性が伝わってきたかと思います。
しかし、実際には地温や水温、気温や湿度、光や風など様々な要素が複雑に絡み合いそのような中で最適な作物の選定、品種の選定などを行い最適値を探していく必要があります。更に細かく段階的に説明していきそれに合った商材(他社製を含む)を紹介しますので、ゆっくりご覧ください
まとめ5.土づくりには完熟の牛糞堆肥がおすすめ
さらに詳しく説明
各項目で詳しく説明しております。それぞれでおすすめの商材をご紹介しております
・牛糞堆肥を入れよう!
排水性、保水性、保肥力、根圏環境の改良方法について考えております
・ゼオライトを入れよう!
牛糞堆肥とともに必須なものと考えております。
・根張を良くすることを考えよう!
根量と収量は比例関係にあると言われます。その手法についてご紹介します
・基肥を減らそう!
全体の施肥量を減らすという意味ではありません。根張を重視した施肥方法推奨しております
・微生物を増やそう!
土づくり、収量UP、食味UPを繋げるために必要な要素と考えております。
・発酵の原理を考えよう!
効率的に微生物を増やすためには何が必要がを考えております。
・作物の原産地を知っておこう!
野菜には旬がある様に地域にあった作物があります。農業経営には必須の考え方です。
・施肥設計をしてみよう!
非常に難しいですが、無駄の少ない経営につなげるように考えていきます。
・作物は「酸」で生まれて「アルカリ」で死ぬ!
作物は生育期と収穫期では樹液のpHが異なると言いますこれを理解することで施肥順の大切さを考えていきます。
・品種を選ぼう!
日々品種は改良されていきます。品種の選定で病害虫の低減や収量の増加も期待できます。
・ミネラルを与えよう!
微量要素が野菜の美味しさを生み出します。これには有機のチカラがかかせません
・施肥設計をしてみよう!
非常に難しいですが、無駄の少ない経営につなげるように考えていきます。