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発酵の原理を考えよう!

土壌には植物の残渣、動物の排泄物、微生物の死骸など様々な有機物が存在します。これらの有機物は微生物の栄養源となります。

・酸素

微生物には酸素が無いと活動ができない好気性微生物酸素の有無にかかわらず活動ができる通性嫌気性微生物酸素があると発育が出来ない嫌気性微生物の三つに大別されます。

好気性微生物は納豆菌や糸状菌等があります。通性嫌気性微生物はブドウ球菌や大腸菌などがあり、酸素がある場合は呼吸でエネルギーを得ますが、酸素がない場合でも代謝を切り替えエネルギーを得られるようにできる微生物です。嫌気性微生物は乳酸菌などがあります。いずれも善玉菌、悪玉菌があり、悪玉菌を減らすには善玉菌を増やすほかありません。

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・温度

それぞれの微生物は発育に最適な温度があります。大体の菌は30~35度で増殖します。10度以下で活動が鈍るため、冷蔵庫が10度以下であることは好ましいと言えます。高温状態では65度を超えると抑制が出来ますが、70度でも増殖可能な微生物が存在します。煮沸で殺菌などもありますが、納豆菌などは120度までなら生きられるそうです。

・pH

根が好む環境は弱酸性です。根自身が有機酸を分泌し土壌を酸化していきます。しかし、多くの微生物は中性を好みます。なので、土づくりの段階ではゼオライトや堆肥などを連用し、土壌のpHを中性にしたほうが分解が進みます。

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・水分

水分含量が10%を超えるとカビが生えてくるといいます。そのため、食品などは高温多湿を避けなければなりません。食品の砂糖漬けや塩漬けは古来からの保存方法の一つですが、食品の水分と砂糖、塩が結合するため微生物が使えないことが考えられています。

 

これらのことから、地温の維持、水分の維持、有機物の供給が重要であることが分かります。

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